SMの香りのする部屋で…ご主人様との思い出
ご主人様と私だけの秘密基地みたいなお部屋が、私は大好きでした
でも、もう返さねばなりません
雨降りの日、寂しくて、衝動的に電車に飛び乗り、引っ越し前のお部屋に一人で足を運び
近所で買ったチョコバナナクレープを頬張りながら、涙が溢れました
部屋に満ちる飼い主のほのかな香り、あちこちに散りばめられた思い出を見つけるたびに
胸の奥がぎゅうっとなりました
ソファーに寝転がってぼんやり天井を眺めると、ここで何回剃毛されたかな…
終電ぎりぎりまでご主人様の腕に抱かれながら、せつない夜を過ごしたかな…
一緒に食べたご飯や、笑い転げた記憶が頭をかすめて、ぼんやり窓の外を眺めました…
思い出は心の中にずっとあるけれど、やっぱり寂しいです
引っ越し前夜の晩ごはんは、誕生日を祝ってもらったイタリアンへ行きました
おいしいね、って笑いながら、ちょっとだけ泣きそうになりました
最後の夜の主従のセックス
最後に、このお部屋で抱かれました
やっぱりおまえは組み敷かれているのが似合うな…
そんなふうに囁かれるだけで、身体の奥がマグマみたいに燃えました…
力強く腕を抑えつけられながらご主人様に愛されると、
たまらなくせつなくて、大好き、愛しています…と何度も言いながら頭が真っ白になります
何も言われなかったけど、ご主人様の心はいたいほど伝わってきました
このまま地球が滅びても惜しくないな、と思いました…
赤い首輪を嵌められて。お仕置きの鞭
ご主人様のことを思ってお料理したり、お菓子を焼く時間はとっても幸せ…
健康に気を遣われているので、野菜多めの煮物やお魚を料理したり、
カレーやシチューは小麦粉を使っていないもので作ります
クッキーも米粉で焼きます
ご主人様のお気に入りです…♡
無精髭がかっこいい渋いご主人様のはにかむような笑顔がチャーミングで大好き…
涼しい木かげでお弁当を食べて、他愛もないおしゃべりをして
公園を散歩しながら指を絡めホテルへ向かうと
赤い首輪を嵌めてくださいました
正座をすると、まっすぐ見つめられて身体が固まって動けなくなりました
今日はお仕置きだ…
耳元で囁かれたから
ぶるんと震えて、吐息が漏れると
きつくきつく抱きしめられ、数え切れないくらい鞭と手で罰を受けました…