俯いて、横を向いている。
半分髪に顔が隠れていて、女の美しさが強調されていて、少し遠い存在のようにも思う。
それでも、その人は、私が支配して所有していた。
諦めたように、俯いているのがいい。
部屋は寒くないのに、肌は粟立っている。
縄を受けた胸が、そっと膨らんでいて、手の平に包むと柔らかい。
二の腕に廻した縄は肌になじんで、後手縛りの体が小さく震えている。
股縄のコブに腰をもじつかせる。
鞭への焦らし
これから意のままにされる自分と向き合って、被虐と羞恥と体の疼きに耐えている。
調教される奴隷として、体が鞭を待ちわびている。
そして、そのあとのあまい責めを期待している。
乳首が固くなっていて、転がし、はじき、喘ぎや表情を食い入るように見入る。
正座の腰のなだらかなラインに、受け身の女のはかなさを思う。
尻を見せなさい、と言うと、ひっと体を震わせてから、背中を向けて、膝で立った。
少し逡巡して、仰ぐように上を向いて上半身を倒していった。
頭と肩を床につけて、もう少しだけ膝を開いた。
背骨を曲げているのは、濡れているを見られるからだった。
尻を平手で叩くと、はい、と背中を反らせた。
尻がせりあがる。
大切にしてもらうこと、女としてみていてくれること、それからMとして虐めてもらうために、主人に体を捧げる。
温かくて柔らかい尻を開くと、「ああ…恥ずかしい」と嘆いたけれど、奴隷だから姿勢は崩さなかった。
つけさせていた股縄を静かに外す。
空気に触れて、見られていることを意識して、アナルがすぼまる。
「開きなさい」
力を抜くけれど、羞恥でまたすぼまる。
ぱちんと叩くと、ごめんなさいと、拡がる。
人差し指で女の筋をさすりながら、親指でそこの周囲をなぞる。
縛った手を握ったり開いたりする。
左手で腿の裏側や尻の横をさする。
内腿の筋が張っていて、それでも肉は柔らかい。
豆をとんとんとしながら、ここは誰のものかと聞くと、「ご主人様のものです」と苦しそうに答える。
親指でアナルを同じようにして、ここも私のものだというと、「はい、ご主人様」と声が裏返る。
よしよしと、指を動かすと、女から内腿にすっと垂れて、ああ…恥ずかしいと泣きだしそうにした。
しばらく続けていると、喘ぎがあんあんとあまくなり、それから、ああ とせつなげになった。
鞭がほしいな、と聞くと、がくがくとうなずく。
髪が揺れる。
素直だから、仕置きの理由がないというと、くださいと尻がかすかに動く。
「せつないな。せつない、せつない」
指の動きを早くして、体をさすりながら耳のそばで囁くと、ご主人様…と少しだけ泣いた。
何度も開放しそうになり、それでも、勝手にいくことは許していないから、体をもてあまして子供に戻ったようにすねるように、あまえるように、鞭をねだるように尻をグラインドさせていた。
褒美の鞭
踏ん張って、肩に力を入れて生きている。
自分に嘘をついて、無理をして、少しだけ、優しい気持ちを押し込めて、社会の中に溶け込むために頑張っている。
それでも、愛を忘れないようにしようともがいていたのが、奴隷だからわかる。
もう自分をいじめるのはやめなさい、という命令を素直だから守っていた。
勇気をだして、一歩踏みだしたのは今の自分を超えるためだ。
女が膨らんできて、喘ぎが切迫してきて、鞭の先でそっとなぞると、あんと鼻で哭いた。
素直な女でいますと、ご主人様の奴隷ですと繰り返させてから、立ち上がった。
ください、は?
「もう、もう。許してください、ください…」
おねだりしてごらん。
躾けたように、調教される奴隷として、支配される女として、打ってくださいと腰をゆっくり振った。
体が火照っているから、鞭が響く。
仕置きの鞭と違う。
子宮が熱いから、鞭の刺激で体を鎮めようとする。
鞭のへさきでなぞると、待ちわびて、尻を振る。
叩くと、あああ、と嘆くように哭いて、催促するように尻が揺れる。
強く打つと、ひっと体を丸めるけれど、すぐに戻して尻を持ち上げる。
昂らされた体への鞭は、子宮に響く。
その様を、私は心を震わせながら、男として昂るけれど、飼い主として毅然と見下ろす。
体の変化は心の変化だから、健気だ。
SMは、そのあまさは、Mじゃないとわからない大人の世界だ。
鞭を打たれながら、被虐に酔いながら、次は優しい刺激が欲しくなる。
堕ちていくことに、魅力を感じて、それでいいと思う時期もある。
それでも、いつかそこを、自然に超えるときがくる。
とことんまで堕ちたとき、太古のエネルギーが、小さいけれど確かな、体の奥にある炎の燃える音がが、もっとよくなれって、頑張れって聞こえるときがある。
こころの声を信じていい。
その時まで、奴隷でいればいいし、俺はいい女を奴隷にしていたいし、同時に、幸せになってほしい。
お互い、悩んだりもがく中で、自然に落ち着くところに収まるものだろう。
すべての生き物は幸せになろうとする本能があるから。。。
心は成長しようとするものだし、魅力に向かうから、今、大切にする時間は、必要なものだから。。。
宇宙は乗り越えられない試練は与えない。
そして、今いる場所が、ほんとうは最高の場所だと、あとからわかる。
感情ではない、自分のこころを信じて、それが向かおうとするところに委ねればいい。
間違いながら、転びながら、自分のいちばんいい場所にいつかいこうと、こころはしている。
その途中だから、発展途上だから、みっともない自分のときだってある。
それも経験として必要な学びの人生だ。
理屈など、学者に言わせておけばいい。
命って、みっともない時もあるし、生々しいし、温かく、深く、優しい。
忙しさやなんかで少し忘れかけちゃってるだけで、愛はすべての生き物に完全な形でほんとはすでにある。
だから、ひととき、奴隷として飼われ、縛られ、意のままに体を捧げ、管理されて生きる人生もある。
真性ならばそういう生き方を続けるかもしれないし、隠していた自分を開放して、次のステップに進み輝くのかもしれない。
いかせてくださいと、哀願させてから手首の縄をほどいた。
自分で開いて見せなさい。。。
尻の肉を割り、大きく開いた。
閉じて、開いて、と、アナルを動かさせた。
ひくひくさせて。。。
かわいくつぼみは閉じては開いた。
女も同時に蠢いていた。
名前を呼んで、服従のポーズを命じた。
教えた通りに、仰向いて、足をM字にして、膝の裏を抱えた。
ペットが飼い主にだけ見せる委ねることを示すポーズだ。
ローターを埋める。
髪をよけると、口を開いて舌を少しだけだしたのは教えたとおりだ。
舌を絡ませると、調教されている女として受け身で、私の動きに呼応した。
振動させ、止めて、半分だけだしてまた入れた。
優しい瞳が潤んでいて、自慰の禁止を守っているなと聞くと、こくこく頷いた。
今日はいいというまでいきっぱなしだと、いっぱいいってごらんというと、はい、ご主人様と、催促するように足を大きく開いた。