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ちえ

奴隷がご主人様を癒す  ちえと首輪

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いつものおばちゃんの定食屋で飯を食っていた。

テレビはプロ野球をやっていて、自分と遠いことのように感じる。

家族がご飯を食べていて、あれ、と思った。

さみしくない。

 

ハグって食べる男の子。

それをやさしく見る両親。

コタツとか、茶碗とか、半纏とか、そういうのを感じて、いつもなら辛くなるのに、それがない。

なんでかと、とても不思議に思いながら、野菜炒めのつゆをご飯にぶっかけてかっこんだ。

 

定食屋の婆あ

 

お母さんが、自分もラーメンをすすりながら、男の子を見守っていた。

カツカレーを頬張ると熱くてこぼして、夫婦は笑った。

家族がいる人しかできない笑顔だった。

 

忘れようとした風景だった。

避けていたことだ。

 

おばちゃんにビールを頼む。

「そこから出して」と言われて、冷蔵庫から出して飲む。

肴にみそ汁を飲んでいると、だんと音がして、おばちゃんがお新香をくれた。

しょっ辛い沢庵をかじりながら、ちえを思った。

 

腰が痛いのをおばちゃんは話しはじめた。

「あの先生はだめだ、あっちがしのなんとかいう病院がいいらしい、あんた、聞いてるか」

私もこの街に20年住んでいる。

商売をしているから、いろんな話も聞く。

「知らないよ」

家族を、もっと見ていたくて、ビールを飲んだ。

「もう一本」

「あした、しごとなんだろ?」

やめとけとか、帰れとかおばちゃんのことばを聞きながら、家族をそっと見ていた。

もうすぐ、ちえの顔がみれる。

 

おばちゃんが、あれこれ世話を焼いてくれたのがうるさくなって、うるせえなあ。

 

家族が帰って静かになった。

おばちゃんはぶつぶつ言いながら奥に消えた。

うるさいからテレビを消した。

そうしたらさみしくなって、ちえの面影を思った。

 

画面の向こうの奴隷

 

時間になって、パソコンをつける。

動画の向こうにちえがいた。

 

途方に暮れたような、中途半端な表情はいつものことだ。

少し眠たげで、少し疲れた感じが女らしかった。

 

どしんと気持ちが落ち着いたのは、首輪を見たときだ。

首には赤い細い首輪をしている。

何気ない話をしながら、なにかが溶けていく。

濃い闇の部分を、この子が癒してくれそうな気がした。

 

裸を命じる。

ちえのもうひとりの、隠していた部分と向き合う時間だ。

表情の変化でこころの変化がよくわかる。

ちえはいつも少し哀しい顔をする。

次にせつなそうになり、それからマゾの表情になる。

 

少し怒ったような顔が少しずつ、静かな安らいだ感じになる。

ローターを入れさせたり、恥ずかしいポーズを命令しながら、香りや柔らかさを思う。

画面の向こうで喘ぎながら、まだふっきれていない、それでも命令に従っている。

静かな時間が流れている。

 

排泄の姿勢でローターを吐き出させる。

「出しなさい」

「入れて」

「出して」

「恥ずかしいから許してください」

「もういちど」

躊躇しているから、ほら。

「生んで見せて」

 

いれたままで、スイッチを入れさせる。

 

できなくて逡巡しているのがかわいくて、でも許さない。

「ストップ」

「だしてみせなさい」

「きれいにいて」

「飼い主に見せてごらん」

ご主人様って、かわいがりたいのに毅然と向き合わなくちゃならない時、辛い。

 

いじめるほど、この子はステキになるけど、ついかわいがりたくなる。

だから少しずつ、調教を厳しくしようと思いながら、かわいくていい子いい子とつい。。。

 

遠距離不倫主従関係恋愛

 

家族がいて、しかも遠い人ははじめてだ。

真剣なメールだった。

 

いつも会える距離ではない。

しかも、子供さんがいる。

旦那さんとも、舅ともうまくやっている。

妻でありお母さんであり、かわいいお嫁さんだ。

一度会ったときもわずかな時間だけ、縛り、鞭を使い、話をした。

不倫だし遠距離だ。

会えないし、動画もままならない。

それでも私は、ちえを飼っている。

ちえは私に飼われている。

所有者で、飼い主で、管理者だ。

だからこの子の奥は、私しかしらない。

のめり込んでこないのは、この子の賢さだ。

考えながら、感じながら、それでもどこまでも真剣だし、本気だ。

 

 

ローターの刺激に耐えさせて止める。

足を開かせて、昂ぶらされ焦らされた体をさしださせるのは、飼い主として従順さを確かめるためだ。

そのままでいさせる。

被虐にちえが喘ぐ。

ふだんはいい子を演じている自分と、奴隷の今の自分を自分で思い、ごめんなさいと哭いたのがマゾらしくて、頑張っている日常を想像して、こっちがいろんなことを考えさせられる。

 

家族の香りを持ちながらさみしげなちえは、濃い闇の部分を癒してくれそうな気がした。

 

-ちえ

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